中断開けの初戦で湘南相手にエスパルスが完勝しました!!
気になるメンバーでしたが怪我から戻ってきたのは宇野選手のみで、3バックシステムを採用してスタートとなりました。
ただ復帰した宇野選手が立ち上がりから非常に効いていました。
いきなり前にベクトルを向けたプレーでサイドからボールを引き出し、前に運びセットプレーを奪うプレーを見せてくれました。
前向きなプレーは宇野選手だけでなくチーム全体に感じられ、セカンドボールをことごとく回収する流れを作りました。
その前向きなプレーから先制点につながります。
先制点は宇野選手がプレスをかけ味方につないだところから始まりました。
くさびから一度は失ったもののバックパスに対して、最初に奪った宇野選手が狙っていきPKを獲得しました!
随分と間合いが長かったPKですが北川選手が落ち着いて決め切ってくれました。
押し込んでいる時間帯で得点を奪い切ったことこそ、湘南戦の勝因と言っても良いでしょう。
ちなみにJ1はVARがある分PKの笛を吹いてくれます。
もう既に3本目のPK獲得なりました。やはり前から行く戦術はJ1でこそハマるのかもしれませんね。
宇野選手と同様にブエノ選手も非常に効いていました。
2人が絡むと一気にプレーエリアを前に進めることができます。
そして松崎選手、北爪選手の右サイドも良く絡んでいました。
松崎選手が別人のようなキープ力を発揮しましたし、北爪選手もずっと走り続けていました。
質の高いコンビネーションを見せてくれていて、ほとんどの攻撃を右サイドから作っていました。
そして3CBの右に高木選手を配置したことも良かったですね。
右サイドとボランチを支えるプレーを続けて、ビルドアップをスムーズに行う仕事をしてくれていました。
湘南戦の狙いとしては最初のパスをしっかりつなぐことと、中に急がず外を回すことを準備してきたことは前日コメントからも表現させていましたし、立ち位置や選手の選定も含めしっかりと表現で来ていたと思います。
結果として乾選手に依存することなく、右サイドの外を使いながら攻撃ができていました。
そして待望の追加点が生まれます。
ここまで触れてきた宇野選手、ブエノ選手、右サイドから得点が生まれます。
非常に美しいプレーでしたね!
右サイドでワンタッチパスを3本つないで、宇野選手が中央のスペースに出し、ブエノ選手が前向きにフリーでボールを持ちます。
そしてドリブルで後ろからくる相手選手の前にグッと出て視野を確保しました。
そこからきれいなスルーパスを松崎選手に通して、GKと1対1の場面で落ち着いて決めました!
ヒーローインタビューで宇野選手が「スカウティングであの場所が空くことが分かっていた」とコメントをしていました。
あの美しいゴールはしっかりと準備をして作られたものなので、見ている側としても格別なゴールに感じられました。
丁寧につなぐこと、右の外を回して作ること、中央のスペースがあくので狙うこと、相手の勢いに負けずに前に出ること、すべてがつながって生まれたゴールです。
このゴールシーンはスルーパスから生まれましたが、その前から何度もスルーパスから決定機を作っていました。
これまでスルーパスを言うのはあまり見られなかったエスパルスでしたが、この中断期間でしっかりと整備した成果の1つと言ってよいでしょう。
そして前半の38分ごろ、湘南の最終ラインが初めてハーフウェーラインを超えてプレーをしてきました。
この時間帯は少し危ない感じを受けましたが、しっかりとゼロで折り返しました。
この時間まで相手の攻撃を抑えていたのも周到な準備からだと思いました。
湘南の攻撃はCBからボランチに渡してから始まります。
そしてトップの1枚が落ちてきて、相手のDFラインにギャップをつくり、その空いたスペースに残ったトップの選手や中盤の選手、サイドの選手が飛び出していく戦術です。
オフサイドになり助かったシーンも、これに似た形で作られています。
湘南の攻撃の特徴を消すための準備は北川選手のプレスのかけ方に表れています。
もちろん前からプレスをかけるのですが、いつもよりCBへのアプローチはしていませんでした。
それよりもボランチにボールを入れさせない立ち位置を取り続けていました。
さらに宇野選手がそのボランチをいつでも挟める状態で見ていたので、相手の最終ラインは全く中央にパスを入れられませんでした。
その結果、ダイレクトでサイドから攻めることになり、持ち味を発揮できていませんでした。
この視点で北川選手の守備のプレーを見ていると、非常に特徴的な動きをしていることが感じられました。
前半の終わりに相手が出てこられたのは、少し北川選手の運動量が落ちた時間と重なっています。
前半は攻守ともに相手を研究し、準備をしてきたことが発揮され狙い通りの戦いだったと思います。
そして後半は湘南がシンプルにウラを狙ってくる戦いに変えてきました。
オフサイドとなりましたが、2度ネットを揺らされました。
ここは修正点ですね。
1つ目は右サイドでタイトにいかずに崩され、折り返しをシュートされました。
2つ目はクリアボールに対して高橋選手の中途半端なプレーでウラを取られました。
そのあと2枚のDFでカバーするもシュート撃ちぬかれています。
オフサイドのシーンの前のプレーがかなり厳しかったですね。
結果的にゴール取り消しになりましたが、早急に改善が必要なプレーであることは間違いなさそうです。
印象的だったのはこの時間帯でボールが止まっているときに乾選手が監督に話をしていたことです。
シンプルに狙ってくる相手にエスパルスの準備があっていない危機感を感じていたのでしょうか?
何度も監督に提案をしていたように映りました。
前半も相手の飛び出しに対して、DF陣に指示を出していましたし、乾選手自身がこの試合にかける想いを感じられました。
ただ3点目はエスパルスに生まれました。
相手のつなぎのミスから奪ってのショートカウンターで北川選手が決めました。
オフサイドに見えましたが、一番奥の相手選手が残っていました。
トランジションの速さが決め手となったゴールです。
ブエノ選手ダイレクトで出していなければ、相手DFも間に合っていたことでしょう。
1つ先を想像してプレーを選択をしているインテリジェンスと技術の高さを感じた場面でした。
宇野選手と合わせてエスパルスのストロングポイントであることは間違いありません。
そしてエスパルスは選手を交代しながら時計の針を勧めました。
小塚選手をトップにおく0トップのシステムを初めて使ってきました。
復帰した矢島選手と合わせてボールを相手陣地でキープをして、しっかりと試合をクローズしてくれました。
短い時間でしたけど矢島選手は効いていましたね。復帰をしてくれて頼もしい限りです。
そして3-0の完勝で試合が終わりました。
ホームでの連敗は絶対にしないという想いと、2週間の準備が体現された試合でした。
個人もチームもしっかりと戦っていて非常に見ごたえのある試合でしたね!
シャツ配布の効果もあり17000人を超える観客の前で最高の試合をしてくれました。
まだまだ連戦が続きますが、カップ戦と合わせて2連勝です。
勢いを取り戻してくれたと感じさせてくれる試合でした!
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