吉田監督は清水エスパルスをどう変えるのか|現場で起きている変化と課題【後編】

エスパルス

 

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吉田監督は清水エスパルスをどう変えるのか

――現場で起きている変化と課題

前編では、吉田監督が描く戦術思想と設計図を整理しました。

清水エスパルス吉田監督が語る戦術思想|失点ゼロとトランジション設計【前編】

後編では、それが現在の清水エスパルスでどう機能し始めているのかを見ていきます。


フィジカルよりも「連続性」が課題

フィジカル面について、吉田監督は冷静な評価をしていました。

スピードや有酸素能力といった基礎体力は、優勝チームと比べても劣らない。

一方で課題として挙げていたのが、
判断を伴ったプレーを2つ、3つと連続して行う力です。

個々の能力ではなく、プレーの連続性と判断の精度。
ここは明確な改善ポイントとして共有されていました。

観ている方としても連続性のあるプレーは楽しいのですし、期待したいですね。


エスパルス特有のこれまでの文化と向き合う

就任当初、最初の練習でボールに過剰に寄ってしまう選手たちを見て、驚いたというエピソードも印象的でした。

そしてタッチ数を増やしてしまう。
個の判断でプレーの矢印が変わってしまう。

これまでのチーム文化が、自身のトランジション重視の思想と噛み合っていない部分がある。
現在はそこを、丁寧に修正している段階だと感じました。

ここはサッカーの好みがわかれるところでもあります。

個人的にはスタイル云々ではなく、結果を出してくれることが一番期待したいところです。


監督が感じた「おとなしさ」への違和感

メンタル面についても、率直な言及がありました。

選手が様子見になることは理解しつつも、もっと要求し合ってほしい。

神戸時代には、選手同士が激しく言い合うことが当たり前だった。
それと比べると、今のエスパルスは「ようやく声が出てきた」段階。

数年前と比べれば前進ですが、監督の基準からすれば、まだ物足りない。
まだまだ一部の選手からしか声が出ていない。
その温度差もリアルに伝わってきました。

数年前は試合中に声を掛け合うシーンはほとんどありませんでした。

そしてその時はやはり結果が出ていない。

選手間の声の掛け合いや要求するところは本当に重要だと思います。


まずは「自分のやり方」を落とし込むフェーズ

現時点では、成功確率の高い自分のやり方をベースに落とし込んでいる段階。

見方によっては「押し付け」に見えるかもしれません。
しかし同時に、選手特性に応じて変えていく柔軟性も示していました。

今はまず、チームとしての共通理解/共通言語を作るフェーズだと理解できます。

共通言語ができればプレーのスピードは格段に速くなっていくでしょう。


スタッフ・編成との高い連携

スタッフ陣が、監督のやりたいことを深く理解している点も語られていました。

選手への伝え方
理解を促す工夫
トレーニングの設計

スタッフチームとして成功体験を共有できていることは、チーム作りにおいて非常に大きな強みです。

編成や補強の話でも反町GMとの対話を重ね実現してきたようで、進方向性も一致しておりクラブ全体で前に進んでいる感触を得られました。


U-21とトップの一貫性

夏から参戦するU-21チームは、北本コーチが指揮を執る予定とのこと。

吉田監督の考えを熟知しているためトップとU-21の連続性はしっかり担保されそうです。


「攻守にアグレッシブなサッカー」へ

対談の最後、
吉田監督はフリップにこう記しました。

  • ゴールに向かう迫力

  • ゴールを必死に守る姿

  • ボールを積極的に奪いに行く

  • 奪ったら一気に飛び出す

観ている人がワクワクし、感動できるサッカー。

その宣言は、決して抽象的な理想論ではなく、ここまで語られてきた設計の延長線上にあるものと感じさせてくれました。


後編まとめ

まだ変化は静かかもしれません。
しかし、方向性は極めて明確です。

このサッカーなら
このプロセスなら
この指揮官なら
エスパルスは確実に前に進んでいくと信じてよいかもしれません。

開幕前に貴重な話を聞けたのではないかと思います。

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