【まあJレビュー神戸戦】初勝利の裏に見えた“整理”と“未完成”、数的優位で露呈したエスパルスの攻撃設計

レビュー

 

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初勝利の裏に見えた“進歩”と“未成熟”──数的優位の90分をどう評価するか

100年構想リーグ第3節、清水エスパルスがヴィッセル神戸を下し、待望の今季初勝利を挙げました。
吉田監督体制となってから、ようやく掴んだ白星です。

 

試合を重ねるごとに、「やろうとしていること」がピッチ上で再現される回数は確実に増えてきています。

特にこの試合で印象的だったのは、自陣でボールを奪ってからの縦への速い攻撃。

守から攻への切り替えが整理されつつあり、守備の立ち位置が定まっていることで、

  • 奪った後のパスコース

  • 誰が前を向くか

  • どこに人数をかけるか

といった共通認識がチーム内に落とし込まれているように見えました。
その結果、同数の状況でも一気にチャンスの芽を作れる場面が増えています。

 

序盤に相手を退場へ追い込んだ場面も、まさにその延長線上でした。

早めに縦へ入れたボールをセフン選手が胸で落とし、受けた千葉選手が背後へ抜ける。
そこで後方からのファウルを誘い、相手DFは一発退場。

レッドカード自体は結果ですが、プレーの流れは偶発的ではありません。
狙い通りの形だったと言っていいでしょう。


それでも露呈した「切り替え」の課題

一方で、攻から守への切り替えにはまだ明確な課題が残ります。

立ち上がり5分、武藤選手にヘディングシュートを打たれポストを叩いたシーン。
あの場面は完全に切り替えの速さで後手に回っていました。

また、本多選手と相手FWの競り合いで負ける場面もあり、序盤に押し込まれた要因の一つになっています。

もっとも、退場者が出て以降は主導権を握り、ブエノ選手が深く戻るなど、決定的に崩される場面は限定的でした。

守備の堅さ自体は、チームとして構築されつつある印象です。


数的優位で露わになった攻撃の単調さ

試合は、小塚選手のクロスが相手のハンドを誘いPK獲得。
セフン選手が冷静に沈め、これが決勝点となりました。

ただ正直に言えば、1人少ない相手に対しての攻め手は物足りなさが残ります。

本来なら、

  • ボールを動かして余裕のあるエリアを作る

  • 精度の高いクロスを選択する

  • 数的優位を活かしてもう1枚中に飛び込ませる

といった工夫があっていいと感じます。

 

しかしセフン選手に当ててセカンドを拾う、という同じ攻撃の繰り返しに終始しました。

特に残念だったのは、相手が交代枠を使い切った後に負傷者が出て9人になってからですね。

2人多いにもかかわらず、押し込まれる時間帯が生まれ、終盤には追いつかれかねない場面まで作られています。

 

相手が大きなリスクを背負って前に出てきている状況で、

  • 裏へ走り出す選手が少ない

  • 慌てた飛び出しでオフサイドになる

と、判断の拙さが続きました。

2人多い試合は滅多にありません。

だからこそ、その局面での意思決定は、ベンチではなくピッチ上の選手たちが整理しなければならない部分です。


最低限の勝利。次は「内容」を伴わせたい

初勝利という結果は評価すべきですが、人数が少ない相手からPKの1点のみ。
これは“最低限”の勝利と言えるでしょう。

次節は、流れの中から明確な決定機を作り、連勝につなげたいところ。
この90分で見えた進歩と未成熟、その両方を次の試合でどう昇華できるかに期待しましょう。

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