昨日の記事では、セフン選手の空中戦勝利数やロングボールを中心に、個人スタッツという切り口からチームの設計図を読み解きました。
【まあJデータ分析】セフン選手がリーグ1位の81回、空中戦とロングボールに見えるチームの設計図
今回はチームスタッツに目を向け、「走行距離」というデータを取り上げます。
現代サッカーと走行距離
現代サッカーでは走ることが前提になっており、走行距離は一昔前と比較しても増加傾向にあります。
今シーズン、1試合平均の走行距離でトップに立つのはセレッソ大阪で、123km/試合を記録しています。
一方、最下位はサンフレッチェ広島で112km/試合。その差はおよそ11kmですが、これは概ね一人分の走行距離に相当する計算になります。
数字で見ると、チーム間でかなりの差があることがわかります。
EAST・WESTで分かれる傾向
走行距離のランキングには、興味深い傾向が見られます。
1位はセレッソ大阪(WEST)ですが、その他の上位チームを見渡すと、残りはほぼEASTのクラブが占めています。
WESTからは10位にアビスパ福岡が入っているものの、残りのWESTクラブは軒並み下位に沈んでいます。
東西でここまでくっきりと順位が分かれているのは、なかなか面白い傾向です。
走行距離と強さは別の話
ただし、走行距離が多いからといって強い、あるいは少ないから弱い、という話ではありません。
1試合単位で見た場合、走行距離が多いチームは「走らされている」ケースも多く、チームの強さを測る指標としてはそぐわない面もあります。
エスパルスの位置づけ
エスパルスの走行距離は114km、リーグ14位。
走っているか走っていないかは、個人の物差しによるところでしょう。
しかし、この数字よりも注目したいのが、ポゼッション時の走行距離というデータです。あまり着目されることのない指標ですが、エスパルスの順位は20位、すなわちリーグ最下位です。
走行距離全体では中位に位置しながら、ボールを保持している時間帯の走行距離が最も少ない。
この数字は、見事にチームのスタイルを映し出していると言えるのではないでしょうか。
守備においては、ポジショニングに強いこだわりを持って試合に臨んでいる。
そしてボールを奪ったあとは、手数をかけずにゴールへ迫る。
このスタイルが、データの上にはっきりと現れているように読み取れます。
被ポゼッション時の走行距離
もう一つ、被ポゼッション時の走行距離は12位というデータも添えておきます。
ひいき目に見れば、「素早く正しいポジションを取り、無駄な動きを極力抑えている」という姿勢の表れとも読めます。もう少し数字が顕著であれば言い切ることもできますが、ここは見方が分かれるところかもしれません。
前節、エスパルスは快勝を収めていますので、今はポジティブな解釈をしておきましょう。
走行距離というシンプルなデータひとつからも、チームの設計図はにじみ出てくるものです。


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