百年構想リーグも残り2試合。今節はアウェーでのファジアーノ岡山戦です。
現時点でのエスパルスと岡山のポイント差はわずか1。この試合はトップハーフを確保できるかどうか、文字通りの分岐点と言って良いでしょう。PK負けであれば順位の変動はありませんが、90分で勝ち切れば3位浮上も視野に入る一戦です。
エスパルスの対戦相手のファジアーノ岡山
昨年までの岡山といえば、ゴールキーパーを中心とした堅固な守備でしぶとく勝ち点を積み上げるイメージが強いクラブでした。しかし今シーズンの百年構想リーグでは20得点を記録しており、この数字はエスパルスを上回っています。
その得点の内訳が徹底しており、セットプレーとクロスからの得点で実に80%を占めます。これほど偏った得点パターンを持つチームはリーグ内でも他にありません。エスパルスにとって、この形を封じることが勝ち点3獲得の絶対条件となります。
クロスからの得点が多いという実態に加え、クロスの本数自体もリーグ3位と非常に多い。シュート成功率も11%でリーグ6位を記録しており、決してこれまでのイメージの「攻撃力が足りていない」チームではありません。
むしろ自分たちのやり方をはっきり持っている、厄介な相手と捉えるべきでしょう。
そしてボール保持率はリーグ20位(最下位)、つまり保持にこだわるつもりは一切なく、シンプルにサイドを突き、クロスを上げ続けることを一貫して実行してくるチームです。直近5試合では90分勝利が3試合と絶好調で、直前節ではウエスト圏内の神戸相手に3-0で快勝しています。簡単な相手では決してありません。
一方でエスパルスの現在地というと
エスパルスはゴールデンウィークの5連戦で勝ち点7を積み上げました。ただし、90分での勝利は相手に退場者が出た京都戦のみ。その後はPK勝ちを2つ重ねての3連勝という形で、内容としては岡山のそれと比べると見劣りするのが正直なところです。
最大の要因は両ウィングが安定しないこと。メンバー不足を背景に3バックも試しましたが結果が出ず、直近3試合は4バックにシステムを戻しています。白星こそ続いているため今節もおそらく4バックでの継続となるでしょう。しかしウィングの質の問題は、依然として解決されないままの状態です。
勝敗を分けるもの——エスパルスは走ること、飛び込むこと
この課題を個の質ではなくチームで補う鍵は、やはり走ることにあります。
エスパルスのデータを振り返ると、相手チームよりスプリント数が上回った試合では無敗という事実があります。スプリントを出せているということは、意図を持って一定の距離を走れているということ。そこにはチームとしての意思が反映されているはずです。
重要なのはそのスプリントの質です。穴を埋めるために走るのではなく、見つけた穴に先に飛び込んでいく。ほころびが生まれそうな場所を先回りして塞いでいく。 そういった連続したプレーが試合を通じて出し続けられるかどうか。
足元でボールを引き出してゲームをコントロールするのは、アンカーのブエノ選手の仕事です。他の選手はどんどん前へ、前へと飛び込んでいく——そんな積極的な姿勢こそが、この試合の鍵を握ると感じます。
