国立の舞台で、清水は川崎Fに1-3で完敗しました。これで直近5試合は1分4敗という結果になり、勝ち星から遠ざかる展開が続いています。
プレビュー記事では「どんなカタチであれ先制点を取ることが唯一の勝ち筋」と書きましたが、その望みは開始22秒というタイミングで断たれることになりました。
開始22秒の失点がエスパルスに突きつけたもの
試合はキックオフ直後に動きました。ボールホルダーに誰もアプローチしないまま、緩い守備をあっさり突かれての失点です。CBの対応は、下のカテゴリーでもなかなか見ないレベルだったと言わざるを得ません。
本来サッカーというゲームは、ビハインドを負ったチームが前に出て押し返す姿勢を見せるものです。しかし、この日のエスパルスにはその姿勢が全く見られませんでした。失点後も終始相手のペースで攻められ、何もできない姿をピッチ上でさらす時間が続きました。
失点後も立て続けに晒した守備組織の崩壊
7分の守備も見ていられないレベルでした。中盤で相手のドリブルの侵入コースを限定できていたにもかかわらず、守備の柱であるはずのCBがワンステップで簡単にかわされる場面がありました。その他のシーンでも川崎の選手のフェイントに置き去りにされる選手が多く、相手は終始プレーしていて楽しかったのではないでしょうか。
自分たちがボールを持っている時間帯も、1枚のプレスで慌てふためき、後ろに逃げる選択をした末に蹴るしかなくなる場面が目立ちました。24分、梅田選手のロングキックを競ったのが本来ターゲットとは言い難い松崎選手だったシーンは、狙いなく構成が完全に崩れていたことを象徴していたと言えるでしょう。
住吉選手の退場と、つかの間の同点劇
重いピッチのコンディションが影響したのか、自陣で弓場選手が出したパスが弱く、相手にボールを奪われた場面で住吉選手が遅れて止めにいき、一発退場となりました。
この時間の少し前にはエスパルスも高い位置でボールを奪う場面がありましたが、そこから結果を残せていない点に、川崎とのチーム力の差を示した比較できる場面と言ってもいいでしょう。
後半、川崎はもう少し攻勢を強めてくるかと思われましたが、思いのほか押し込んでくることはありませんでした。1人少ないエスパルスの守備はゴール前に張り付く形となり、ミドルシュートは許したもののシュート精度を欠いた相手に助けられ、失点は免れます。この状況を受けて相手が攻撃的な選手を投入すると、逆に前からのプレスが緩み、エスパルスが押し返す時間を作ります。その流れの中でPKを獲得し、同点に追いつきました。
複数失点という新たな課題
しかし、この得点で再びエスパルスに緩みが生まれ、逆に相手にスイッチが入ってしまいます。
ここからは終始押し込まれる展開となり、自陣でボールを奪われて失点を重ねました。2点目はボールを奪われてのセルフジャッジによる失点で、開始早々の緩みからの失点を喫していたにもかかわらず、同じ試合の別の場面で再び自ら緩めて失点する結果となりました。
3点目もエリア内でボールを奪われての失点であり、この2失点は10人になったこととは関係のない場面で起きています。
これまでの勝てない4試合は、ギリギリのところでクロスバーやポストにも助けられ最少失点にとどまっていたことが、エスパルスにとって唯一の拠り所だったのかもしれません。しかしこの試合では、ついに複数失点を喫する形となりました。「10人になったから仕方ない」という言い訳が通用しそうな状況ではありますが、そこにフォーカスしてしまえば、目の前にある課題から逃げていることになります。この結果は、しっかりと受け止めてもらいたいと思います。

