補強と強化費増額、問われるのは「強度」
エスパルスは今シーズン、積極的な補強を敢行しています。直近の報道では強化費の増額も話題に上がりました。
戦力が整いつつある中で気になるのは、吉田監督の求める強度を満たしたプレーができているのかという点です。
今回はエスパルスのフィジカルに関するデータから、チームの現状を見ていきたいと思います。
エスパルスのフィジカルデータ
今シーズンのエスパルスのフィジカル関連の数値は以下の通りです。
- 1vs1勝利数 131回(9位)
- 空中戦勝利数 172回(3位)
- 空中戦勝率 58.2%(2位)
- 1試合平均走行距離 108km(20位)
- 1試合平均スプリント数 110回(14位)
一目でわかる通り、かなり特徴的な数値が並んでいます。
エスパルスのデュエルは改善、空中戦はリーグ屈指の数値
まず1vs1のデュエルについては、リーグ中位の数値を保っています。
昨シーズンは16位だったことを考えると、大きな改善を見せていると言ってよいでしょう。
そして空中戦では際立った強さを見せています。
序盤戦は前線めがけてボールを蹴る場面が多かったため、空中戦の機会そのものが多かったという背景はあります。ただ、それ以上にオセフン選手の空中戦の強さは特筆すべきですし、チームの空中戦勝率は勝率はリーグ2位の58.2%を記録しています。
一方で「走り」の数値は低水準
一方で、「走り」に関する数値は非常に低くなっています。
1試合平均走行距離はリーグ20位、スプリント数も14位です。
空中戦で競り勝ち、デュエルでも互角に渡り合う。序盤戦のエスパルスは、チームとしての一つの型を示したと言えるのかもしれません。
勝ち点につながらない理由は「こぼれ球」
では、なぜその型が勝ち点に結びついていないのでしょうか。
ここを示す明確な数値があります。まさにチームの肝と言ってもよい数値です。
それが「こぼれ球奪取数」です。
エスパルスの今シーズンのこぼれ球奪取数は248回で、リーグ19位です。
空中戦を仕掛ければ勝てる。デュエルでも互角に戦える。しかし、こぼれ球は拾えない。
競り合いには勝っても、その後のボールを自分たちのものにできていないというチーム状況を、データが如実にあらわしています。
こぼれ球の回収は、単純な個の強さだけでなく、ポジショニングの精度が大きく関わってくる数値です。走行距離やスプリント数の少なさも、セカンドボールへの反応と無関係ではないはずです。
エスパルスが中断明けに向けて必要なこと
この中断期間、チームは得点力を上げるためのトレーニングを重ねていると思います。
しかし、そもそもボールを拾えなければ、攻撃の形を示すことすらできません。
新加入選手を含めた選手の立ち位置を徹底的に整理すること、そして個のボール回収力を組み込んだ2次攻撃、3次攻撃の仕組みを整えることができれば、中断明けの試合で互角以上に戦えるはずです。
空中戦という武器を、勝ち点につなげられるかどうか。カギを握るのは「こぼれ球」です。


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