広島戦、走行距離差は3km以上——データが示した引き分けの必然
先日公開した広島戦プレビューでは、「走行距離差」というデータに着目しました。
広島の走行距離が相手チームより1km以上少ない試合における成績は1勝1分5敗というもので、走行距離が少ない側のチームとして広島が結果を残せていない傾向が浮かび上がっていました。
では、実際に行われたエスパルスとの一戦でその数値はどう出たのでしょうか。
エスパルス戦の走行距離差
結論から述べると、エスパルス戦において広島の走行距離はエスパルスより3km以上少ないという数値が出ていました。これはプレビューで取り上げた「1km以上少ない」というラインを大きく上回る差です。
試合はPK戦の末に引き分けという結果に終わりました。広島にとってこの数値帯での成績が芳しくないというデータの傾向は、今節も維持されたかたちです。
エスパルス戦のスタッツと試合内容のあいだにあるもの
スタッツ全体で見れば、エスパルスが圧倒された数値が並んでいました。
しかし試合内容をあらためて振り返ると、先制したのはエスパルスであり、終盤もそれほど押し込まれ続けた印象は残っていません。梅田選手のスーパーセーブで勝ち点を拾ったという側面はあるものの、結果として引き分けという着地になっています。
スタッツと実際の試合感覚にズレが生じる背景には、広島の攻撃スタイルが関係しているかもしれません。
広島は後ろでボールを保持しながら前線をワイドに配置し、DFラインの間へ縦のくさびを入れてゴールに迫るという形を取ります。
この攻撃では追い越す動きが少ないため、走行距離が伸びにくい構造になっています。ボールが収まった後のプレーは個人の判断に委ねられる部分も多く、相手DFの質によって精度が変わっている可能性もあります。
こうした特性が、走行距離という指標に特有の偏りをもたらしているのかもしれません。いずれにせよ、エスパルスと広島の試合はデータの傾向通りの結果となりました。

引き続き、試合ごとに特徴的なデータを掘り下げていきたいと思います。