エスパルスの開幕戦のポジション別レビューを行っていたら、もう既に木曜日となっています。ポジション別レビューは今回で最終回とします。最終回はディフェンダーとゴールキーパー編です。
須貝選手の献身的なポジショニング
まず新加入の須貝選手のプレーを振り返ってみましょう。一番印象に残っているのは、相手陣地で失ったボールを奪い返し、そこから自ら右サイドの深い位置を突破し、セフン選手へクロスにつなげたプレーでしょう。
須貝選手の特徴であるインテンシティの強さ、そして最後までプレーの連続性を、遺憾なく発揮したプレーでした。
ただ、個人的に一番凄みを感じたのは、どんな状況でも正しくポジションに戻れるということです。この献身的なプレイがクリーンシートにつながったことは間違いないでしょう。
須貝選手は上下運動を何度も繰り返すことができる、Jリーグ屈指の選手です。開幕戦でも途中交代をしながら、スプリント数は両チームトップの数字を残しています。
この試合でエリア内に侵入されるようなシーンはほとんどありませんでした。その状況を常に作り出していたのが、須貝選手のポジションに戻るというプレーだったと感じています。
やはりどこかにスペースが生まれてしまうと、そこを埋めるために各選手がスライドする必要があります。そしてそのスライドがオーガナイズされたものであれば良いのですが、プレー時間を重ねるごとにどうしてもズレが生じます。
そしてそのズレをうまく突かれた時に、相手の決定機となり失点につながる。このことを考えると、やはり最初にスペースを埋める正しいポジションを取るということがどれだけ重要かということです。
須貝選手の運動量で右サイドのスペースが常に埋められることになり、その隣のセンターバック、さらには逆サイドの左サイドバックの守備の安定ももたらしていると感じました。なかなか目立つプレーではないのですが、本当に須貝選手の加入の大きさを感じました。
ブルネッティ選手、キーマン封じの守備
そして、逆サイド、左サイドのブルネッティ選手の守備もすごかったですね。相手のキーマンであるマテウス選手のプレーをことごとく封じていました。印象で言えば、全て圧勝だったのではないでしょうか。
清水エスパルスの左サイドバックは、攻撃の特徴というよりも、センターバックにスライドできるような特徴を持った選手が必要です。開幕戦では、ブルネッティ選手の守備の貢献がクリーンシートにつながったことは間違いありません。
しっかりと守備を行ったという一つのデータがスプリント数にも表れています。8回という数字はセンターバックよりも少なく、しっかりと左サイドのエリアを埋め続けていたことがわかります。
須貝選手とブルネッティ選手のスプリント数から、エスパルス戦術の特徴が数字に表れた試合となりました。そしてサイドバックのプレーの質の違いが、エスパルス戦術の特徴といっても良いでしょう。
そしてセンターバックも住吉選手不在の影響を感じさせませんでしたし、途中出場で入った選手たちもしっかりと守備のタスクを遂行してくれました。
梅田選手、進化を見せたビッグセーブ
そしてゴールキーパーの梅田選手のプレーも振り返ってみましょう。開幕戦からビッグセーブを連発して、相変わらずの安定感を示してくれました。何度も何度もビッグセーブを見せ続けてくれているので、少し当たり前に感じるようになってきたのは、私たちの感覚が麻痺しているのでしょう。それだけ素晴らしいプレーを続けてくれていま。
今シーズン、梅田選手のプレーに大きな変化を感じることができました。それはハイボールに対しての積極的な飛び出しです。クロスやコーナーキックのボールにあそこまで飛び出すプレーというのは、これまでになかったように思われます。自身のプレーの幅を広げるために、しっかりとトレーニングに取り組んできていることが表れたプレーだと思います。
もう一つは、シュートストップをした時に大きく弾くというプレイがありました。このプレーはワールドカップで世界最高峰のキーパーたちが行っているプレーです。もしかしたらそのプレーを着想に、自身にも取り入れられるようになってきたのかもしれません。相当にセンスがなければすぐにはできないと思いますが、オフシーズンを経て大きな変化を感じたプレイヤーの一人です。
高いレベルでのチーム内の競争が、それぞれの選手のパフォーマンスを上げている要因もあると思います。
おわりに
開幕戦の1試合をこれだけ振り返られるように、内容と結果とともに充実したものとなりました。次節はホーム開幕戦継続、さらに進化した姿を見せてもらいたいものですね。


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