この中断期間は、エスパルスの大きな課題である得点力について分析を続けています。
前回の記事では、ゴール期待値のスタッツに注目しました。今回はチャンスクリエイト数を見ていきます。
チャンスクリエイト数71回はリーグ15位
チャンスクリエイト数は、次の3つを合計した数値です。
- ペナルティーエリア内へのスルーパス成功
- ペナルティーエリア内からのクロス成功
- ラストパス
シュートの一歩手前で、どれだけ決定機につながるボールを供給できたかを示す指標です。
ここまでの8試合で、エスパルスのチャンスクリエイト数は71回、リーグ15位です。1試合あたりでは約8.9回になります。
チャンスを作る回数が少ないという結果です。
ゴール期待値と組み合わせて見える攻撃の質
ただチャンスクリエイト数だけでは、攻撃の一面しか見えません。ゴール期待値と組み合わせると、攻撃の質が浮かび上がります。
エスパルスはチャンスクリエイト数が15位である一方、ゴール期待値は9位です。
チャンスの数に対して期待値は中位にあるので、攻撃の質そのものは悪くないと言えます。課題は、エリア内へのパスやクロスの本数が少ないことです。
ここで注目したいのが、首位のヴィッセル神戸と、得点数1位のFC町田ゼルビアです。
この2チームのチャンスクリエイト数は、エスパルスよりも少ないのです。
一方でゴール期待値は、町田が5位、神戸が7位です。どちらもエスパルスの9位より上位にいます。
少ない回数でより質の高いチャンスを作れているということです。攻撃の質、チャンスの質は明らかにこの2チームの方が上です。
整理すると、2つの組み合わせで見えるものが違います。
- ゴール期待値と実際のゴール数の差からは、決定力の差が見える
- ゴール期待値とチャンスクリエイト数の関係からは、攻撃の質が見える
ただし、ゴール期待値はPKが1本あるだけで一気に跳ね上がる数値です。数字だけで判断せず、その期待値がどんな場面から生まれたのか、実際の中身を確認する必要があります。
エスパルスの個人スタッツ上位はサイドのみ
個人のチャンスクリエイト数も見てみます。
チームトップはジャーメイン選手の11回(リーグ32位)です。
続いて、須貝選手、ブルネッティ選手、藤井選手が9回(リーグ58位)で並んでいます。
エスパルスのチャンスメイクは、サイドからの攻撃に大きく依存していることがわかります。
中断期に見出したい中からの攻撃
エスパルスの攻撃の質は一定の水準にあります。そのため、まず取り組むべき課題はチャンスクリエイト数を増やすことでしょう。
中央からエリア内へ差し込むパスが出てくれば、相手の守備は中央を警戒しなければならなくなります。
そうなれば、強みであるサイドアタックもさらに生きてくるはずです。
チャンスの数を増やすためにも、この中断期間では中からの攻撃の形もしっかりと見出していきたいですね。



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